建築家インタビュー Vol.03 広渡 孝一郎・広渡 早苗(広渡建築設計事務所)

「家づくりフォーラム」に参加している建築家たちを、京都造形芸術大学の学生たちが訪問しインタヴューを行ないます。
建築家の生き生きとした言葉で彼らの思いや活動を語っていただいています。

インタヴュアー/北村依里香、竹内綾子、中井芙美、横山カレン(京都造形芸術大学環境デザイン学科3回生)

─学生:建築家をやっていて良かったと思える時や、逆に辛かった経験などありますか?

広渡孝:建築をやっていると、常に色んな事を考えなくてはいけないじゃないですか。それはしんどい事だけど、考える分、色々なことを発見できる。今たまたま音楽をやってらっしゃる方の家を設計しているんですが、ピアノに関する知識が増えたり、見たこともない楽器に触れたり、そういった機会がどんどん膨らむというのはありますね。それは建築ならではの世界だと思います。そういう意味では楽しくて奥が深い。ただ住宅に関して言えばお施主さんがいるので大変な時もありますが、それを乗り越えてお施主さんが喜んでくれたら、次も頑張ろうという気持ちになれます。住宅は建築の中でも特殊なものかもしれませんね。

広渡早:楽しい仕事ですよ。住宅を設計する事がなかったら、こんなに人の家のことを根掘り葉掘り聞くこともないですし、人とそんなに深く関わる機会もないですよね。だから、人が好きな人にはぴったりの仕事だと思います。

広渡孝:住宅を作るということはお施主さんの生活に入っていかないといけない。だから、最初はお施主さんも構えるよね。でも、だんだんとお話ししていく内にお互いに壁を乗り越えていくと、生活のシーンや人を見る事が出来る。当然お施主さんも僕らの事をものすごく見てらっしゃる。そこまで深いコミュニケーションはなかなか出来る事ではないと思うんです。

─学生:昔建てた住宅でも、家族構成の変化などからリフォームを依頼されたことはありますか?

広渡孝:ありましたね。もちろん年賀状のやり取りがあったり、お施主さんがうちのHPを見て時々「最近忙しそうですね」とかメールでのやりとりもあったなかで、何か事情が出来たときには気軽に言ってきてくれたんです。

広渡孝:新しいお施主さんが初めて来られて何回かお話しているうちに、作品を見せてほしいと言われることがあるんですよ。そういう時に一番見せやすいのは我が家なんですが、そのほかにも何軒かお施主さんに見学を依頼してみると、割と気軽に承諾してくださるんですよ。それでご自宅を見に行くと、コーヒーやケーキまで出して下さって、見学に行ったお施主さんがよくびっくりされるんです。

広渡早:お施主さんが営業してくれてるよね(笑)

広渡孝:そのうちにお施主さん同士が仲良くなってしまって、お互いメールのやり取りなんかもしている中で、新しいお施主さんの住宅が出来上がるとお家を見せてくれたお施主さんが必ず見せてほしいと言ってくれる。

広渡早:だから、作っていく過程も絶対大事ですよね。

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広渡 孝一郎・広渡 早苗(ひろわたり こういちろう・ひろわたり さなえ)

□プロフィール
広渡 孝一郎:1949年、京都府出身。
 大阪工業大学高等学校建築科卒。
 フジタ大阪、設計事務所勤務を経て、1979年にK・ART工房を設立。
 1983年に広渡建築 設計事務所に改称。
 大阪市立大学生活科学部、大阪樟蔭女子大学学芸部非常勤講師。
 JIA(日本建築家協会)住宅部会 所属。
 趣味はオーディオ・スキー。
 
広渡 早苗:1957年、大阪府出身。
 大阪工業技術専門学校建築学科卒。
 KAYA建築計画研究所を経て、
 1983年に広渡建築設計事務所を共宰。
 建築士、インテリアプランナー。
 女性建築技術者の会・大阪所属。
 趣味は読書・犬と遊ぶ。
□おもな受賞
 かんでん住まいのコンテスト優秀賞(2009年)
 第24回住まいのリフォームコンクール 特別賞
 第5回OM地域建築賞住宅部門優秀賞。

連絡先

広渡建築設計事務所
〒561-0829
大阪府豊中市千成町2丁目4-29-201
Tel:06-6333-5948 
Fax:06-6333-5978
E-mail : hirowatari-ao@nifty.com
HP:
http://homepage3.nifty.com/hirowatarihome/